刑事事件の無料相談

刑事事件は、被疑者、被告人にとっては(そして当然ながら被害者にとっても)、その後の人生を大きく左右する極めて重大な事件であることは言うまでもありません。

しかし、刑事事件の捜査の在り方や逮捕後の手続きの在り方について熟知している方は皆無かと思います。刑事弁護の依頼の意思はなくとも、逮捕された本人がどのような手続きでどのような捜査を受けて、処分されるのか、起訴されたらどのような手続きで刑事裁判が執り行われるのか、起訴されて刑事裁判で執行猶予付き有罪判決を受けるのか、実刑判決を受けるのか、無罪なのか、心配で寝るに寝られない方が少なからずおられるかと思います。

あるいは本人の親族の方としては、被害者に謝罪や被害弁償をしたくともどうすればいいのか、心苦しい心情の方もおられることと思います。刑事事件について様々な疑問をお持ちの方、国選弁護人が付いているが、たとえば示談をすべき事案でなかなかフットワークよく示談交渉に動いてもらえずに困っている親族の方もいらっしゃるかと思います。

そのような時に当弁護士法人では無料法律相談を実施して、本人の親族の方など本人の弁護権がある方のご相談を受け付けております。もとより、当弁護士法人のスタンスとしては、刑事事件の無料法律相談を受けられたからと言って、当弁護士法人に依頼される必要は一切ありません。他の無料法律相談分野と同様に、当弁護士法人のあり姿を見ていただければそれで十分ありがたい、そのような思いから刑事事件についても無料法律相談を実施しております。

是非とも刑事事件の無料法律相談をご利用ご活用いただきまして、今後の刑事手続きの見通しなどをご理解していただければ幸いです。

刑事手続きの流れと弁護活動の概要

I 起訴前の手続の流れ、概要について

起訴前の捜査には身柄を拘束しないで任意の取り調べを行う「在宅事件」と、身柄を拘束して行う「身柄事件」とがあります。

身柄事件の場合は、まず短時間の身柄拘束である「逮捕」がなされ、その後に裁判官の判断を受けて、長期間の身柄拘束である「勾留」という順に手続がなされます(逮捕前置主義)。

以下、身柄事件についての概要を述べたいと思います。

1 逮捕

逮捕には、(1)現行犯逮捕、(2)令状逮捕(通常逮捕)、(3)緊急逮捕の3種類ありますが、約5割が令状逮捕、約4割強が現行犯逮捕、残りが緊急逮捕と言われております。

2 勾留

検察官は、逮捕されてから24時間以内に裁判所に対して勾留請求をします。もし勾留請求をしないときは被疑者を釈放しなければなりません。その場合には在宅での取り調べとなります。もっとも、逮捕された事件では、検察官は勾留請求をするのが通常です。

裁判所に対して検察官による勾留請求がなされると、裁判官が被疑者に対して被疑事実の内容について事実かどうかを質問して言い分を聞きます(これを「勾留質問」といいます)。裁判官は被疑者の言い分を聞いた上で、被疑事実の軽重、逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れがあるかを検討し、法律で定められた勾留の理由があり、勾留してもやむを得ないという必要性もあると判断した場合には「勾留決定」をすることになります。この決定がなされると、検察官が勾留を請求した日から10日間勾留されることになります。

現状では、検察官から勾留請求がなされた場合、大半は勾留決定がなされております。しかし、以前と比べた傾向としてですが、被疑事実が軽微であって、定職についているなど身元がしっかりしており、なおかつ身元引受人がいる場合には、裁判官が勾留決定を出さずに被疑者を釈放するケースが多くなっているように思います。

もっとも、裁判官に勾留決定を出さないで釈放してもらうようにするためには、さまざまな資料の収集や裁判官との面談が必要になりますので、弁護士に刑事弁護を依頼された方がよろしいと思います。

3 勾留における接見禁止

共犯事案などでは口裏合わせなどの証拠隠滅の恐れがあるために、弁護士以外の者は親族であっても接見(面会)が禁止されることが一般です。通常は、接見だけでなく、手紙のやり取りや書籍の差し入れも禁止されます。

もっとも、事件に関係していない親族について、証拠隠滅の恐れがないと裁判所が判断されるようなときは、「接見禁止解除の申立」をすることで親族に限って接見禁止が解除され、面会や手紙のやり取りができるようになることがあります。

なお、接見禁止がついても衣服や現金などは差し入れることができます。

4 起訴前の弁護活動

弁護士が被疑者本人や親族から弁護の依頼を受けると、まず、被疑者に接見(面会)して被疑事実の確認や被疑事実に関する諸事情を聴取します。そして、被疑者の権利(黙秘権など)を伝え、今後の捜査や起訴された場合の刑事裁判手続の流れを助言します。

  1. 接見でのアドバイス

    特に否認事件では、刑事裁判(公判)で重要な証拠となる供述調書の作成に当たっての注意点や被疑者の言い分を正確に誤解内容に調書に記載してもらうように具体的な助言します。

    同じ事実であっても、その事実の評価の問題(特に主観的認識、故意や目的の存否)があり、供述調書の記載の表現の仕方次第で故意などの認定が左右されるため、黙秘権を行使しないのであれば正確な供述をするよう助言しております。正確な調書を作成してもらうことで、証拠不十分との理由で起訴猶予処分となり釈放されることもあれば、起訴内容において量刑の軽い犯罪での起訴となることもあります。

    その意味では起訴前弁護は極めて重要で、起訴後に弁護士を依頼してのではタイミングを失することも十分考えられますので、起訴前から弁護士に刑事弁護をご依頼された方がよろしいと思います。

  2. 本人が事件を認めている場合

    個人的法益(生命・身体や財産など)を侵害する犯罪の被疑事実において、被疑者が争わず認めている場合には、検察官による起訴の決済がなされるまでに被害者との示談を取り付ける弁護活動を行うことになります。勾留中起訴処分の決済がなされるまでに示談がまとまった場合には重大事案(たとえばひき逃げなど)以外では、起訴猶予処分となるか、起訴されても略式請求(罰金刑)にとどめられる可能性がありますので、早期の示談対応は極めて重要です。

II 起訴後の刑事裁判の手続き、流れ

1 保釈

起訴によって捜査が終わったことから、被告人は裁判所に対して保釈請求をすることが可能となります。保釈請求がなされると、裁判所は検察官の意見を聞いて記録を検討した上で、裁判所が罪証隠滅の恐れがなどがなく保釈しても問題がないと判断した場合には保釈を許可し、許可に際して定められた額の保釈金が納付されれば釈放されます。

皆様の中には、 起訴された場合には保釈金を裁判所に納付されれば本人が保釈されるとお考えの方が少なからずおられます。しかし、裁判所は刑事訴訟法に照らして、保釈条件(罪証隠滅の恐れがない場合など)を満たしているかを検察官の意見も考慮して判断し、保釈条件を満たしていると裁判所が判断した次の段階で、保釈金をいくらにするかを裁判所が判断し、保釈金納付して保釈決定という流れになっております。従って、裁判官の判断によっては保釈が認められないこともあります。

一般的には起訴された事実(「公訴事実」といいます)を被告人が争っている場合には第1回公判までは保釈決定がなされないことが大半ですが、裁判員裁判の導入によって保釈に関する裁判所の方針に変化が見られ、軽微な事案の否認事件、たとえば、いわゆる痴漢の否認事件などでは、場合によっては裁判所が保釈決定をすることも見込めます。

2 単独裁判の場合

  1. 検察官から、今回どのような事件で起訴したのかを記載した「起訴状」が本人宛に届きますので、この内容を争うかどうか、争うとしたらどの点を争うのかなどを検討します。

    裁判員裁判でない単独事件(裁判所が1人の裁判官で構成される場合)では検察官からの証拠開示が第1回公判の2週間ないし3週間ほど前になされます。弁護士は、この開示された証拠を閲覧・ 謄写して被告人本人に渡し、各種の証拠や供述調書の「同意」「不同意」(「同意」 とは調書内容に誤りないものとして、公判で証拠とすることに同意することを意味します)の確認をして、公判において検察官の提出証拠に対する証拠意見でどのような主張をするか検討します。

  2. 第1回公判手続では、冒頭手続として、裁判官の人定質問(人違いでないか、本人に氏名や本籍等を訊ねて確認する)、検察官による起訴状朗読、黙秘権告知ののちに被告人による罪状認否・弁護人の意見陳述(被告人及び弁護人が起訴状の内容を争うかどうかを明らかにすること)があります。

    この「冒頭手続」によって、裁判で何を争うのかが明らかになります。

    「冒頭手続」ののち、検察官が「冒頭陳述」(立証によって明らかにしようとする犯罪事実や情状関係の陳述)を行います。否認事件の場合には、弁護人からもこの冒頭陳述(立証によって、公訴事実が事実とは異なることを明らかにしようとする内容の陳述)を行うことがあります。

    その後、検察官から調書や証拠物についての証拠申請があり、弁護人は検察官の証拠申請に対して被告人の意見を踏まえて、「証拠意見」(同意不同意や異議の有無)を述べることになります。

    弁護人が不同意にした供述証拠関係で、検察官が公訴事実の立証に不可欠と考えた供述者については、証人申請がなされます。通常、裁判所はそれを採用して証人尋問をすることになります。他方、弁護人も被告人に有利な証拠を申請します。

    被告人が起訴事実(公訴事実)を否認している事件では、検察官・弁護人双方がそれぞれ必要な証人の申請をして証人尋問をすることになります。

    被告人が起訴事実(公訴事実)を認めている情状事件では、示談が成立すれば示談書などの証拠申請を行うほか、身元引受人である親族などの証人申請をすることになります。

  3. 情状事件の場合には、情状証人の証人尋問の後に被告人質問を行って 証拠調べを終えて、検察官による「論告求刑」、弁護人による「弁論要旨」の陳述によって通常は1回で結審し、次回に判決言い渡しとなります。

    従って、2回公判が行われることが多いです。

    なお、裁判官によっては、事案が複雑ではなく執行猶予付き判決の場合に第1回目の公判のその場で判決の言い渡しまですることもあります。

  4. 否認事件では、検察側証人の証人尋問、弁護側証人の証人尋問が主戦場 になります。検察側、弁護側いずれも相手方証人への反対尋問によって、相手方証人の証言の信用性・証明力(証人の話がどれだけ信用できるものかどうか)をどの程度弾劾できるかがポイントになってきます。

    証人尋問を終えると「被告人質問」となり、ここでは検察側の反対尋問が重要になります。弁護側としては反対尋問によって被告人に不利な形勢となった場合には再主尋問でどれだけ挽回するかがポイントになってきます。

    これらを終えると、検察側の「論告求刑」、弁護側の「弁論要旨」の陳述を行い、結審となり、次回に判決言い渡しとなります。

    公判の回数は、どれだけ証人を呼んで尋問を行うかなど争い方によって大きく変わってきますが、いずれにせよ複数回にわたることになり、裁判が終わるまで長期になることが多くなります。

III 公判手続での弁護活動のポイント

被告人が起訴事実(公訴事実)を認めている情状事件で個人的法益を侵害する犯罪の場合は、示談の取り付けや被害弁償が重要となってきます。

一方で、被告人が起訴事実(公訴事実)を争っている否認事件では、証人尋問での検察側証人への反対尋問、弁護側証人への再主尋問(検察官の反対尋問で不利な形勢となった場合)がポイントとなってきます。

これらの反対尋問や再主尋問はとっさの判断が尋問の良し悪しにつながってきますが、弁護士によって得手不得手があるのが実際です。

IV 当事務所の対応方針

当事務所では、起訴前弁護が極めて重要であると考えております。起訴前弁護の成果如何では不起訴になる可能性があることや、仮に起訴されても当初逮捕された際に問われた重い犯罪ではなく、より軽い犯罪を公訴事実として起訴されることもあります。

公判では、すでに述べましたように、被告人が起訴事実(公訴事実)を認めている情状事件では、被害者への被害弁償や示談が重要となっていきますし、被告人が起訴事実(公訴事実)を争っている否認事件では、証人尋問への対応が極めて重要となってきます。

当事務所では、刑事弁護が単独でも遂行でき刑事弁護経験を積んだ弁護士のみを刑事弁護責任者として刑事弁護活動をしております。

ついては、当事務所がお役に立てれば幸いと思っております。

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